【移住して1年2ヵ月が経ちました。ふと振り向くと、大迫ぶどうに関わる人が増えたなぁー。ってしみじみ思います。】
花巻市大迫町といったらぶどう!!岩手県内で大迫町が初めてぶどう栽培を行ったことから、その歴史は古く、岩手県のぶどうはやっぱり大迫!という印象を受けます。そんな町で、僕は大迫ぶどうの認知度を上げたり、ぶどう農家さんへのサポートだったりと毎日あっちへ行ったり、こっちへ行ったりと駈けずりまわっております。
そんなつい最近のある日、嬉しい出来事がありました。僕が仕事で運営を任されているぶどう農家さんへの作業ボランティア組織「ぶどうつくり隊」の方が一人、体力的に厳しいから、今年で脱退したいとのことで、わざわざ僕の職場まで来てくれた。その方は「ぶどうつくり隊」が昨年の6月に発足したころから入っていただいている方で、ご自宅には数本ぶどうの木があるけど、育て方がわからないから勉強も含めて「ぶどうつくり隊」に入ってくれた。
「ぶどうつくり隊に入って、いろんな技術を勉強できましたよ、ほんとうにありがとうございます。」とその方から感謝の言葉をいただいた。
また、「ぶどうつくり隊」に入った方には記録簿を配布していて、ボランティア活動した後に農家さんにその日のコメントを書く欄があり、その方の記録簿を見せていただいた。そこにはびっしりと今までぶどう農家さんのところに入り、活動したときのコメントが記入されていた。僕がコメント欄を見させていただいていると、実はその方、最近出来た大迫町3つ目の小さなワイナリー、「合同会社亀ヶ森醸造所」の方とつながりがあり、新聞記事を見てワイナリーが完成したこと、クラウドファンディング「いしわり」で運転資金を多くの方からご協力いただいているということを知り、新聞記事を切り抜いて、僕に見せてくれた。
クラウドファンディング「いしわり」(※お陰様で目標金額達成致しました。)
http://ishiwari.iwate.jp/pj/IswB4689542
「あー!この方とつながっていたんですね!」と僕が言うと、その方は、「ぜひ、挨拶にいきたい」ということで、僕は案内した。
古民家を改装してつくった「合同会社亀ヶ森醸造所」(※ワイナリーです)
「合同会社亀ヶ森醸造所」のお二人
実は、今回このクラウドファンディング「いしわり」のプロジェクトに僕は携わり、動いていました。なので、「ぶどうつくり隊」の方とつながりがあるとは驚きだなぁと思っているうちに、僕の車はあっという間に目的地についていた。
久しぶりの再会はあっという間だったけど、再会した二人の表情はとても優しく、微笑ましかった。
帰り際に、「ぶどうつくり隊」の方が僕にこんな言葉をくれた。
「鈴木さん、私が言えたことじゃないけど、大迫のぶどうをよろしくお願いしますね。」
その言葉が僕をなんとも言えない感情にさせてくれた。僕は深くお辞儀をして、感謝を伝えた。移住してひたすら、がむしゃらに走り続けてきたけど、これほど贅沢な言葉が頂けるなんて、この仕事を選んで間違いなかったなぁ。と思う。
ふと、振り返れば、僕が大迫町に移住してから、いろんな人が大迫町に関わりを持ってくれている。県内の大学生、高校生、県外の大学生、首都圏の岩手ファンの方や、僕が大迫町に移住して知り合った仲間の皆様。
台風がくるものなら、「大迫町のぶどうは大丈夫ですか?」なんて僕より先に心配される(笑)
その他にも、「大迫町のワインまつりでもぶどうはありますか?」、「ワインまつり行きますね!」、「ぶどうつくり隊としてもっと農家さんを助けたい」、「ワインが出来たころに遊びにいきますね!」、「お手伝いするからワイン飲ませて(笑)」、「ぶどうつくり隊として助けてもらって本当にありがとね」、「寛太くんが育ててるぶどうは寛太ワインになるのかな?」「寛太くんが大迫に来てからfacebookや新聞で大迫ぶどうを目にする機会が増えたよ!」など等。
ぶどうで泣かされっぱなしですね(苦笑)
たくさんの方が“関わり続ける”ということが僕にとって本当にありがたくて、素敵で、愛おしい。
町はカタツムリみたいにすっごくゆっくりだけど、確実に動いている。
これからもゆっくりと、確実に前へ、前へと進んでいく。
かんた