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2017.02.23
花巻ぶどう日記

【マルカンビル大食堂復活!その瞬間に立ち会えたこと。その瞬間僕は白塗りだったことを心にしっかりと刻もうと思う。】

そういえば僕が花巻市に移住する前に、恩師からあることを言われた。

「花巻にとってもレトロな大食堂があってね。そこだけ時間が止まっているような雰囲気だから、ぜひそこへ行ってみて、きっと驚くから」

 

一昨年のこと、僕は移住して数か月後、ようやく友人と大食堂へと向かった。

噂の大食堂。その雰囲気は噂通りで、とてもレトロで美しい。花巻市にこれだけの人が集うのか!?と驚かされた。なんと言ってもソフトクリームは格別で、10段巻き。熱いお茶と一緒に食べて体を冷やさない術まで友人に教えられながら、食べた記憶は新しい。

花巻市民にとって、この大食堂は誇りであり、象徴なんだって肌で感じた。

 

 

しかし、昨年閉店のニュースが突然流れた。

花巻市からまたひとつ象徴的なものが無くなってしまうのかと思ったら、地元高校生の署名活動がはじまり、さらに花巻市で空き家のリノベーションを手掛ける「花巻家守舎」が運営引き継ぎを表明するなど、存続の動きが…。

 

そして、今年2月20日(月)雪がしんしんと降るなか、マルカンビル大食堂(旧マルカン百貨店)の再オープン。

ここまでくるのに、多くの方がこの日のために関わり、走ってきたんだと改めて実感。

 

僕はその歴史的瞬間を顔面白塗りで目の当たりにした。

 

実は再オープンの日から遡ること数か月前。僕が所属している大迫町のちんどん屋「早池峰一座」に出演依頼が舞い込んできた。お決まりの赤ジャケットに白塗りというスタイルで参加。

 

朝は早かったけど、すでにお客様の長蛇の列。先頭に並んでいる方は朝6時から並んでいたらしい。

 

 

 

 

そこにいた人はみんな笑顔を浮かべていた。

カメラを向けてくれた人もいた。

月曜日という平日にたくさんの方が訪れた。

新聞社、テレビ関係、ラジオ局も総動員な感じだった。

 

今の時代、新しいものを生み出し「便利」を追求する時代。手間を省いて我先に競争する時代の中で、花巻市には昭和の趣のある大食堂が存在する。

歴史があればあるほど、関わる人は多くて、関わる人の数ほど思い出がある。

だから皆が待ちわびていた再オープン。

 

 

“花巻にこれがあるからまた行きたい”の象徴が再び動き出した。

 

かんた

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